5年後に何をやっているか分からない。
それがドコモの決して変わらないDNA。(1/2)
スマートライフビジネス本部
コンテンツビジネス部 コンテンツサービス担当部長
古川 学
1996年、ドコモ関西に入社。法人営業部にて営業SEとして多数のプロジェクトに参画。ドコモショップの店長、代理店営業企画を経て、サービス企画に異動し「dキッズ」や「dマガジン」の立ち上げに従事。その後、再び関西で5年間代理店営業と企画系業務の責任者として携わり、2020年7月より書籍ビジネス担当に復帰する。
スマートライフビジネス本部
コンテンツビジネス部
コンテンツサービス 書籍ビジネス担当課長
横内 修
前職では自社光ファイバーサービス向けの映像配信事業、iモードやスマホ向けの音楽配信、映像配信、電子書籍など新規事業立ち上げに従事。その後、小売業にて公式アプリリニューアル及びエンタメコンテンツの企画調達、コンビニ店頭向け書籍のPB商品開発などを担当。2014年ドコモに転職し、「dマガジン」立ち上げに参画。「dブック」の出版社取次営業経験を経て、現在に至る。
“人の力”で成功させた、ドコモの新しい書籍ビジネス
古川:横内さんが中途採用で入社されたのは、2014年の「dマガジン」立ち上げの時ですよね。当時、雑誌記事の読み放題サービスはまだ世の中になくて。記事を提供してもらうために出版社を回っていたんですが、出版業界はわりと閉じた世界で、人脈がないと話を聞いてもらうことさえできないような状況でした。横内さんはそちらの人脈にかなり精通されていたので、まだ名刺もない入社2日目から一緒に行ってもらいましたね。
横内:以前の会社ではコンビニに置く雑誌書籍の仕入れを担当していたので、面識のある出版関係者の方は多かったですね。当時もドコモと同じく大きな会員基盤を持つ会社で、どういう属性のお客様がどういう傾向の雑誌を買ってくれているのかを分析しながら、大手出版社さんに「販売につながる作品の仕入れ」をご提案していました。結果として出版社さんの売り上げ増にもつながりますから、そこで信頼関係を築いていたのが大きかったのかもしれません。
古川:本当に、横内さんがいなければあきらめていたかもしれないですよ。今横内さんが言った通り、数を集めるだけでなく、売れ筋の雑誌をそろえなければお客様に喜んでもらうことはできません。でも、もしもドコモのプロパー社員だけで進めていたら、有力な出版社と契約することができずに、とにかく数だけ集めてなんとかしようとしていたと思う。だけど横内さんは違いましたよね。量と質の両方をちゃんと追い求めようと動いてくれた。お客様に喜んでもらうために人気雑誌を集めようというこだわりは、純粋にすごいなと思いました。
横内:当時、月額400円で読み放題というビジネスモデルは決まっていましたが、どの雑誌を取りそろえるべきかという指標がまだなかったんですよね。ちょうど前職での経験から、世間的にどういう雑誌が売れているのかは把握できていたので、人気雑誌を洗い出したうえで1社ずつご提案をさせていただきました。残念ながら昨今は紙の出版部数はダウントレンドでWebニュースやinstagramのようなWEBサービスに押されている状況です。ユーザーメリットを追求することはもちろんですが、出版業界にとっても「dマガジンは雑誌読者のすそ野を広げる取り組みなんです」と、熱く伝え続けていきました。
古川:出版社の方にとっては、雑誌の読み放題サービスって異質なものに映っていたと思う。本来1冊で数百円する雑誌が、月額400円で何十冊も読めてしまうわけですから。でも、立ち読みで終わってしまったら1円にさえなりません。「WEB上で立ち読みする権利を400円で買ってもらう仕組みなんです」と言いながら一緒に出版社を回りましたね。とても思い出深いです。
新卒入社と中途入社。お互いに刺激を与えあうことで、どこまでも伸びていく
古川:「dマガジン」立ち上げに向けて書籍サービスを推進できる人を探していた時、出版社に顔のきく横内さんに出会って、どうしても来てほしいということで声をかけさせていただいたんですよね。でも当時はリファラル採用の制度がなくて、特別枠ではなく一般公募で受けていただいたという。
横内:実は新卒採用のときに、ドコモを受けて落ちていまして(笑)。もともと通信、特にモバイルに興味があったんです。だからお声がけいただいた時は嬉しかったですね。
古川:横内さんが入社された後、前職でつながりのあった方が何名かドコモに入社してくれてるんですよね。横内さんと一緒に仕事がしたいと、人が人を巻き込んでつながっていくのも素晴らしいなと思います。
横内:ドコモはチャレンジするフィールドとしてかなり恵まれているので、知り合いにも自信をもってお勧めできます。前職でコンテンツ配信を担当していたこともあるのですが、ドコモの資金力はエグいなと思って競合の立場で強烈に意識していましたからね。やりたいことがあっても、お金がなくてできないという会社はいっぱいあります。さらにドコモには端末もインフラも決済システムもあり、それが顧客基盤につながっている。ここまでアセットが充実しているのは大きな強みですよね。書籍事業に限らず、幅広い事業領域を横串で発展させられる無限の可能性があると思っています。ひとつ課題を挙げるとするなら、組織が大きすぎる分各部署の連携や調整にやや時間がかかることでしょうか。
古川:中途入社の方は、そうやって客観的にドコモの良さや課題を指摘してくれるのもありがたいですね。プロパー社員にはプロパー社員の良さがあるのですが、1社の中にどっぷり浸かっていると、世の中の“当たり前”とズレてしまうことがあるんですよ。「dマガジン」の出版営業の時に感じた、数字に対するこだわりや粘り強さもそう。担当するビジネスを自分事として捉えて、お客様に喜んでもらうために全力を尽くすという強いプロ意識は、若いメンバーにも学んでほしいところです。
横内:ありがとうございます。ただ、私自身もドコモに入社して皆さんから色々と影響を受けていますよ。前職では自分一人で頑張らなければいけないという気持ちが強かったんですが、ドコモに来てからは会社やチーム全員で戦っていくという感覚に変化しました。まわりはスキルセットの高い方ばかりですし、それぞれの領域で専門性を持った方も多くて、いつも助けられています。