CROSS
TALK
06
クロストーク ドコモ×NTT Com
別会社から同じチームになった3人が語る新ドコモグループの最前線トーク
2022年7月に新体制へ移行したNTTドコモグループは、法人事業をNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)に集約し、新ブランド「ドコモビジネス」を始動しました。組織統合後、実際に両社で業務を行う現場ではどんなシナジーが生まれているのでしょうか。ドコモとNTT Comそれぞれで法人事業に携わってきた社員3名に、統合前の心境から未来に向けた期待感まで、本音で語り合ってもらいました。
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大東
スマートワールドビジネス部
スマートファクトリー推進室OHIGASHI TAKAHIDE 大東 誉英
2011年入社
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鎌田
スマートワールドビジネス部
スマートファクトリー推進室KAMATA DAIKI 鎌田 大輝
2011年入社
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松島
スマートワールドビジネス部
スマートファクトリー推進室MATSUSHIMA KEISUKE 松島 圭佑
2010年入社
異なる強みを持った2社で育ったメンバーがひとつのチームに集結
鎌田 普段ワーキンググループではリモートでの打ち合わせが基本なので、こうやって顔を合わせるのは久しぶりですね(笑)。
大東 初めて会ったときは画面で見るより鎌田さんは背が高いなと思いました(笑)。今日は「ドコモ×NTT Com」をテーマとしたクロストークということですが、もともとNTT Comにいた私と松島さん、それからドコモの法人事業からNTT Comに来られた鎌田さんとで、どんな視点の違いがあるのか楽しみにしています。
鎌田 そうですね。2022年の7月に新ドコモグループとして統合されましたが、改まってそんな話をする機会もないですよね(笑)。ちなみに今日集まった3人はスマートファクトリー推進室で、製造業向けの新規ビジネスを検討するワーキンググループを組んでいるわけですが、まずはワーキンググループ以外での業務内容について、お二人から簡単に紹介してもらってもいいですか?
松島 私は製造業界にDX(※)を起こすことをミッションに、たとえば自販機メーカーや外資系の設備メーカーとの協業によるクラウド事業の立ち上げなど、ビジネスの企画立案からエンドユーザーへの提案までを一気通貫で担っています。スマートファクトリー推進室に来る前からNTT Comの法人領域で新規開拓の営業をやってきているので、顧客課題を見つけたり、自社のアセットを活かした解決策を考えたりすることが得意分野かもしれません。そんなノウハウを活かして、スマートファクトリー推進室全体の営業支援をする役割も担っています。
大東 私も松島さんと同じく、もともとNTT Comにいた立場からお話しすると、キャリアのなかではNTT Comの事業の根幹を担うネットワークサービスの保守運用なども経験してきました。スマートファクトリー推進室では、営業担当と連携しながら、製造業のニーズを汲み取って新たな事業を立ち上げたり、データ収集から活用といった製造業のDXを推進するお手伝いをさせていただいたりしています。新しいソリューションや商材を企画提案することも多いですが、やはり自社のネットワークの強みを肌で感じた経験があることは、あらゆる課題解決策を考えるうえでのベースになっていると感じます。
鎌田 やはりNTT Comとドコモでは強みになる部分が変わってきますよね。NTT Comの強みをしっかり意識して連携することで、これから自分の担当するビジネスもより広げられると思っています。
大東 鎌田さんは、もともとドコモにいらっしゃいましたが、ドコモでもスマートファクトリーの部門で仕事をされていたんですよね?
鎌田 そうですね、ドコモに入社してしばらくはコンシューマー向けの業務に携わっていましたが、2021年の7月からスマートファクトリー担当で仕事をしています。ドコモ時代から製造業のお客さまのデジタル活用を推進するべく、IoTやAIを中心としたビジネスの企画・立案・展開を行ってます。最近は国内だけではなく、タイやインドネシアなどにある工場に直接足を運んで提案をしたり、現地の展示会に出展したりとグローバル展開も推進しています。
松島 鎌田さんはこれまでコンシューマー向けの部署も経験されているということで、その経験がつながっていると感じることってありますか?
鎌田 そうですね、いま担当している製造業のお客さまは、デジタル領域に詳しくない方も多いのですが、ドコモのコンシューマー領域も老若男女のお客さまがいらっしゃいますし、全国販売代理店の方々も含め多くの人にドコモの魅力を分かりやすく伝えることを大事にしていました。今の仕事でも社内で当たり前のように使われる難しい言葉や知識をデジタル領域について詳しくわからない方々の目線を持ってご提案することを今の業務でも意識しています。
松島 たしかに、専門的な視点しか持てないと、話す言葉も難しくなってしまうことがありますよね。ドコモ出身の鎌田さんらしい強みだと思いました。
鎌田
二人も同じNTT Comにいながら、それぞれ異なる強みを持っていますよね。
※ DX(デジタルトランスフォーメーション)…データとデジタル技術を活用して、業務や組織、ビジネスを変革すること。
両社の統合に不安もあったがそれ以上に期待とワクワクがあった
大東 2022年の7月にドコモの法人事業とNTT Comが統合して、いまこうやって3人も1つのチームを組んでいるわけですけど、この統合についてドコモ側にいた鎌田さんは率直にどう思われたんですか?
鎌田 そうですね、まずドコモ時代のスマートファクトリーは5人くらいのチームでしたが、NTT Comのチームは30人以上いて大所帯でしたし、ビジネス領域もドコモより広い印象がありました。だから統合によってこのチームと融合すれば、もっといろんなことができると思って、ワクワクしていました。その一方で、組織としてはNTT Comにドコモのメンバーが合流する形だったので、スムーズにジョインできるのか不安もありました。同じNTTグループでも、企業文化や仕事の進め方も違うだろうから、転職するくらいの気持ちでしたね。だけど実際に統合すると、NTT Com側の方々がものすごく手厚く受け入れてくれて助かりました。あの手厚いサポート体制は、事前に話し合って決まっていたんですか?
松島 いや、全然(笑)。特にそういう感じではなく、一人一人が自然とそうやっていただけだと思います。
鎌田 そうなんですね(笑)。助け合うカルチャーはドコモにもありますが、それがNTT Comにも同様に浸透しているんだと実感しました。逆に、松島さんや大東さんは統合前にどんな思いだったんですか?
松島 そうですね、統合前に考えていたのは「もしドコモの人たちが自分たちと違って堅い感じだったらどうしよう」とか(笑)。でも実際はそんなこともなくて、皆さん接しやすかったです。ビジネスに関しては、私個人では統合前からドコモとの連携提案をしていましたが、統合によってドコモの持っている幅広い営業チャネルやサービスとこれまで以上に融合しやすい環境になる、と前向きに受け止めていました。
大東 私はもう率直に「やっと統合が実現したか」と思いましたね。統合前は「ドコモのモバイルとの共同提案ができれば、もっと顧客に付加価値が訴求できるのに」というもどかしさを感じる経験を何度もしていたので。外部メディアでは両社のカルチャーの違いを懸念する記事も目にしていましたが、「そんなことよりも顧客や業界にどう価値訴求できるかが重要だろう」と思っていました。
鎌田 その視点は、大東さんらしいですね。ワーキンググループでも、大東さんのアイデアはいつも顧客や社会の課題をベースとしたものになっていて、考え方が刺激になっています。
大東 ありがとうございます(笑)。だけど当時の雰囲気を思い出すと、私だけでなくNTT Comにいる社員はみんなウェルカムだったと思います。そんな気持ちが受け入れ態勢として鎌田さんにも伝わっていたならよかったです。
顧客層も技術も人材もあらゆるアセットが融合し化学反応を起こしていく
大東 皆さんそれぞれの気持ちを抱えながら実現した統合ですが、その後の感想はいかがでしょうか?
鎌田 私は率直に「こんなことろまでやっているんだ!」と感動しました。ドコモのスマートファクトリー事業だけでは届かなかったビジネス領域にも入っていけますし、個人的にはこれまで以上に製造業に大きな貢献をしていけるだろうと確信しています。また、ドコモのお客さまは中堅中小企業が中心でしたが、NTT Comでは大企業を中心にビジネス展開しているので、ご提案するお客さまや連携するパートナー企業もスケールアップしたと感じています。
松島 たしかに、NTT Comは一つの案件の規模が大きいという特徴はあるかもしれません。一方、NTT Comにいた立場からドコモを見ると、中堅中小企業のお客さまに対して現場に入り込んだIoTソリューションを展開していたり、サービスの単価が手頃だったりすることに大きな価値があると感じています。製造業界のDXを推進していくにあたって、まずはデータを取得するところが一丁目一番地ですから、サービス提供のハードルが低くなることでソリューションの一歩目を踏み出しやすくなると考えています。そこからソリューションをさらに高度化していく際には、NTT Comが持っているアセットが活用できると思っているので、現場レベルでも統合によるシナジーを実感しています。
鎌田 たしかに。私たちが展開・検討しているビジネスのなかでも、工場の製造設備や工場で働くヒトのデータを収集していくところがまずは大事ですよね。たとえばですが工場から収集したデータを我々の持つAI技術を活用して、「工場の生産性向上」だったり「製品の品質向上」や「人材不足」などの製造業界の抱える課題に対して、新生ドコモグループの価値を提供していけるとおもしろいですね。
松島 はい。加えてもう一つ、この統合にはビジネス的に大きな価値があると思っています。それは、製造業のDXを考えたときに、ドコモとの統合によって顧客層が広がることで、サプライチェーン全体の業務変革を起こしやすくなることです。大企業だけでなく、その製造業務を支える中小のメーカーや、流通も含めた一気通貫のソリューションができるようになればと思っています。
大東 そうですね。ビジネス領域や商材の幅の広がりについてはまったく同意見ですが、少し違った目線から旧2社を比べたときに、私も一つ感じていることがあります。それは、NTT Comよりドコモの方が、仲間とネットワークをつくってビジネスを広げていこうという価値観が浸透しているということです。営業の人員や全国の代理店がNTT Comよりドコモの方が多く、その人たちを巻き込んでいくのが上手なんですよね。サービスを開発する際にも、社内の仲間に伝える段階で世の中への訴求メッセージが洗練されていくので、世の中に出ていくときの提案書やリーフレットの完成度が高く、訴求価値がわかりやすいんです。そういうところは吸収していきたいと思っています。
鎌田 ありがとうございます。今は同じ会社のメンバー同士ですので、強みを活かしあってより刺激的な事業展開をめざしていきましょう。
ドコモもNTT Comも変わらない挑戦できる環境と働きやすさがある
松島 鎌田さんはドコモからNTT Comへ来て、働く環境に関してはどう感じていらっしゃいますか?
鎌田 そうですね、ドコモのときとまったく変わらず働きやすいですね。基本はリモート業務になりますが、週に1回はチームメンバーとのコミュニケーションのために出社しています。オンオフもしっかり分けて働けていますし、子育てにも積極的に参加できています。
大東 私も同じく、子どもとの時間が取れているのは嬉しいです。子どもが早く寝てくれたときは、サブスクでビジネス新聞を読んだり、映画を観たりと、自由に自分の時間を過ごしています。
松島 私の場合、オフィスへの出社は月に2回くらいですが、お客さまのところへは週に1~2回程度は伺っています。お二人と同じで私にも子どもがいるのですが、やっぱりリモートワークは子育て年代にはありがたいですよね。
鎌田 本当に助かっていますし、リモートワークでのコミュニケーションもNTT Comの方がより活性化していると感じました。リモート会議のときに、人数の多い会議であっても、ほぼ全員が何らかのコメントやリアクションをしながら参加していることにびっくりしました。
松島 たしかに、リモートでの仕事の進め方などは熟練しているかもしれません。「ちゃんと見ているよ」「気づいているよ」というメッセージを込めて、互いにスタンプを送り合っています(笑)。
大東 物理的に離れていてもコミュニケーションが希薄にならないよう、意識しているところはありますね。
鎌田 ドコモから来た人間にとって、その雰囲気がありがたかったです。あとは働き方という意味で言うと、休みの取りやすさもドコモと変わらないですね。学生のときは「社会人になると休みがないから、学生のうちに旅行に行こう」とか言っていましたが、社会人になっても長い休みも取れています(笑)。新型コロナウイルスが広がる前は、海外旅行にもよく行っていました。
松島 わかります。「もっと休みがほしい」なんて思わないくらい休めています。いま鎌田さんから学生時代の話がありましたが、実際に働いてみてイメージと違うことも多いですよね。
鎌田 はい、実は私自身も「NTT=堅い」というイメージがありましたが、入社してドコモもNTT Comも、コミュニケーションや社風もかなりフランクで驚きました。若手がチャレンジすることに対しても寛容ですし、特に統合したことによってワークフィールドがさらに広がった今の環境の方が、自分次第で何でもできるという機運も高まり、成長できる機会も増えたと思います。
大東 たしかに、私も入社前に持っていた大企業のイメージと違って、「右に行け」とも「左に行け」とも言われない、「自分で考えてみなさい」という会社だなと感じています。そのうえで、大企業のメリットとしての多様なアセットがあるから、何かが足りなくてできないということもありません。会社から決められるわけではなく、自分の意志でいろんな人を巻き込みながら世の中を変えるような仕事ができるという点は、ぜひ学生さんに知っておいてもらいたいです。
松島 まさにその通りですね。「何をしなさい」ではなくて「何がしたい?」を問われるカルチャーがあって、仕事においても自分の考えたアイデアをどうビジネスに置き換えていくかがテーマになっています。受け身ではなく、主体性を持って自走できる人にはおすすめの会社ですよね。本日はありがとうございました。
※掲載内容は2022年12月時点のものになります
※十分な感染対策を行い、撮影時のみマスクを外しています