CROSS
TALK
09
クロストーク 挑戦心×行動力
ドコモならではの挑戦に踏み切った次世代を担う同期社員クロストーク
ドコモでは、それぞれの先端領域で踏み切った(チャレンジした)経験を持つ社員が活躍しています。9年前に入社した3人は、エンジニアとして個々の専門分野でチャレンジした経験を持つ同期です。グローバル企業への出向や世界初のドローン開発、海外へのOJT留学など、20代の頃に経験したエピソードを振り返り、当時のビジネスに向かうスピリットについて、語り合ってもらいました。
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鈴木
人事部
SUZUKI KUNIHARU 鈴木 邦治
2012年入社
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山田
クロステック開発部
YAMADA WATARU 山田 渉
2012年入社
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林
スマートライフ推進部
HAYASHI TOMOKI 林 智紀
2012年入社
若手時代から先端領域で大きな挑戦に踏み切った同期3人
鈴木 私は人事部で新卒採用と若手育成を担当していますが、これまでは主に法人ビジネス本部でお客さまやパートナー企業さまと協業し、新しい協創サービスを立ち上げたり、中小製造業のお客さまに向けた製造業受発注マッチングプラットフォームを立ち上げたりと、いろいろな経験をさせてもらいました。そのなかで忘れられないキャリアは、グローバルSIer(※)企業への出向です。今回のクロストークの人選では、私から2人に声がけしましたが、みんな20代の頃にチャレンジをして、成果を出してきた尊敬する同期。そのときの経験を聞きたかったんです。
林 みんな技術系の同期だけど、私も鈴木くんと同じようにビジネス志向を持っています。最初はエンジニアとしてスタートしましたが、新しいサービスを作りたいという思いが強くて、ゼロイチの新規事業立ち上げや、社内新規事業の検討・実行支援、パートナー企業との事業開発を推進しています。現在は、SNSのグローバル企業との協業を進めていますね。逆に山田くんは技術が大好きな根っからの研究者。その話を始めると止まらないよね?(笑)
山田 まあね。僕は入社以来、研究しか興味がない。(笑) 専門分野はユーザインタフェースの研究開発です。入社後はデータ分析の仕事をしていましたが、あるとき、業務とは関係なく学生時代から個人的に進めていたドローン研究の話を事業部門の人に話す機会がありました。すると、それは将来的にドコモの事業にもつながるということで、そのドローンの研究を会社で一緒にやろうという話になりました。そして生まれたのが2017年に発表した世界初の飛行する球体ディスプレイ、浮遊球体ドローンディスプレイです。この技術を報道発表した後は、世界中のさまざまなメディアで報道され、日本だけでなく海外からも多く取材を受けましたね。
※ SIer(エスアイヤー)…「System Integrator(システムインテグレーター)」の略称。システム開発や運用・保守・管理までを一括して請け負う情報サービス会社を指す。
どんな逆境も愚直に挑み続け目標を成し遂げた他社出向経験
鈴木 みんなそれぞれすごい経験をしているんだよね。みんなの話を聞く前に、まずは自分の経験を話そうかな。私が20代の頃に踏み切ったエピソードといえば出向の経験です。 NTTグループと関連のあるグローバルSIer企業の日本法人に、ドコモの代表として1年間出向することになりました。グローバルな職場環境なので、メールやチャットは英語。出向先の社員の方からしてみたら、1年後に帰る私に対して、どこまで仕事を任せて良いのか判断が難しい部分もあったと思います。でも、自分としては、なんとか一個人として成果を出してやろうと意気込んでいました。
山田 今までに経験したことのない環境だったんだね。
鈴木 そうなんだよね。当初は社内でもなかなかコミュニケーションをとるのが大変な部分もあって。私は、営業の技術支援をするプリセールスコンサルタントだったのですが、初めて社外の人と契約を進めるにあたって、海外の商慣習が分からないことも多かったんです。そういった面で厳しく指摘されることもありました。
林 それはなかなか大変だったね。どうやって乗り切ったの?
鈴木 指摘を受けても、そこでくよくよせずに、とにかく自分から積極的にコミュニケーションをとることを心がけていました。そのような姿勢で取り組んでいるうちに、次第に認めてもらえるようになってきて、仕事もスムーズに進められるようになりました。初めはできることが少なく悩んでいたけれど、どんな仕事もNOと言わず、がむしゃらにやり続けていたら得意分野ができたんです。具体的には、世界何十カ国とのやり取りが必要な案件の調整の仕組みを作り上げました。1年後に帰る頃には私主催の勉強会を開くほどみんなから頼られる存在になり、最終的には自身の仕事を引き継ぐ部署まで作られることになりました。当初の目標通りの数字と結果を残してドコモに帰ることができたんです。
不可能に思えた技術にチームで挑み試行錯誤を乗り越え実現させた
山田 私の最も大きな挑戦は、浮遊球体ドローンディスプレイの開発でした。これはLEDを回転させて残像効果で球体の映像をドローンの周りに映し出しながら飛行するという世界初の技術です。何が難しいって、ドローンの周りに残像ディスプレイを取り付けて、しかもそれを回転させながら飛ばせるかなんて誰も分からない。作っては失敗して、その度に改善点を見つけて直したり、さらには墜落して壊れては作り直ししたりと、数え切れないぐらい試行錯誤を繰り返したね。
鈴木 トライ&エラーの繰り返しだったんだね。飛ばせるようになったきっかけは何だったの?
山田 ドコモとしてドローン研究をやろうと薦めてくれた事業部の方が、ある優秀なロボットクリエイターの方と、プログラマーの方を紹介してくれて。その方たちとは、年齢や考え方も近く、すぐに意気投合し、「一緒にやりましょう!」という展開になった。それから自分1人の技術力で開発するのではなく、チームとして渾然一体となって開発できたことが大きかったね。「この方式ならいける!」となって、初めてうまくいったときは涙が出るくらいうれしかった。
林 反響もすごかったんだよね?
山田 ニコニコ超会議2017で発表して以降、ラスベガスで行われた世界最大規模の放送機器展「NABSHOW」といった世界最高峰のイベントや、ユーザインタフェース系の最難関国際学術会議「UIST」などで発表しました。また発表後は、国内のメディアだけじゃなくて、海外の有名なメディアからも来日取材を受けていました。数百件を超える掲載記事数で、反響が本当にすごかった。さらには実際にさまざまなイベントやCMで使われたりも。多くのトラブルを抱えながらも挑戦して課題を乗り越えていった経験は、自信になりましたね。
最先端都市・シリコンバレーで挑んだ現地スタートアップ企業との協業
林 私はドコモのグローバルOJT制度(※)を利用して、シリコンバレーの子会社 DOCOMO Innovations, Inc.で実務を経験したことが、一つの大きなチャレンジでした。海外で挑戦しようと思ったのは、世界最先端のテクノロジーやサービスが集まる場所で、国内から一歩踏み出してみたかったからです。正直、英語に自信もなかったんですけど、学ぶだけでなく、結果を残さなければと思っていました。
※ グローバルOJT制度…海外留学、海外企業派遣を通して、職場でビジネススキルを磨くドコモの研修教育制度。
山田 向こうに行ってみてどうだった?
林 英語力については、最初のうちは打ち合わせについていくのがやっとでした。ビジネス面だと、現地に行ってみて思ったのは、海外だとドコモを知らない人も多い。だから、協業するスタートアップ企業に認めてもらうのも工夫する必要があるし、1人のビジネスパーソンとして、「人」として信頼されなければいけない。自分にとってはそれらが課題でした。
鈴木 課題山積みだったんだね。まして、海外だと誰にも相談できないでしょう。どうやって乗り越えていったの?
林 英語は、会議を全部録音して、あとから書き起こして理解する、といったことをやって身につけていったね。スタートアップ企業にドコモを認めてもらうためには、ドコモの顧客基盤や、ドコモの先にいる法人を顧客にできるチャンスをメリットとして伝えました。ビジネスマンとして認めてもらうためには、ドコモではなくスタートアップの立場になることを大事にし、日本展開戦略の提案や顧客企業の開拓などを行いました。時には飲みに行ったりもして自分の「人となり」を知ってもらえるようにコミュニケーションをとっていましたね。その結果、渡米1年で、スタートアップ企業とドコモショップとの協業や、出資まで進めることができ、大きな達成感を得ることができました。
誰でも挑戦できる環境と制度がある
あとは情熱を持って踏み切るだけ
山田 みんなの話を聞いて思ったのは、ドコモにはチャンスがあるということ。2人はチャンスを自分でつかみにいったのがすごいところ。僕の場合もそうだけど、大きい会社だからこそ、チャンスはどこかに必ずあるんだよね。さらに、チャンスを活かすためにチャレンジしてる人を応援してくれる人も大勢いる。結局、そういったチャンスを活かして自分からチャレンジをしたかどうかなのかなと思う。
鈴木 私は社員教育のために国内外問わず出向させる教育制度がたくさんあるということ自体が、企業として体力があるドコモならではの恵まれた環境だと思っています。法人ビジネスでも、新サービスの企画開発でも、なんだって新しいことをやるとなったらどうしてもお金がかかる。実はドコモはその投資判断がとても寛容。当然事業性を見ますが、最後の最後は社員のやる気と想いを信頼してくれて、チャレンジのための投資をしてくれる。それってありがたいこと。それに加えて、国内の通信インフラを担う会社として長年実績を積み上げてきたドコモならではの安心感、信頼感を持っていただけていることが、ビジネスを進める上でとても大きな武器になる。「ドコモさんがやるなら一緒にサービスをやりたい」と言われたこともあります。
林 ドコモは、海外OJTのような充実した制度があるだけでなく、人にも恵まれていると感じます。海外OJT応募の際は、当時の上司に背中を押されたことも大きかった。また、アメリカ渡航時に前代未聞のビザのトラブルもあったけど、人事部の方々が解決のために奔走してくれた。本当に感謝しています。ドコモには、社員想いの人がたくさんいるからこそ、一歩踏み出すための人事・研修制度や機会が作られ、実際に活用されているんだなぁと思います。
鈴木
そう考えると、みんなが踏み切れたのって、ドコモの風土があっての話だね。
これからも益々、チャレンジしていきたいね。